革バッグの保管時には、革の特性を考慮した適切なケアと環境管理が重要です。不適切な保管は、カビの発生や劣化、型崩れを引き起こす可能性があります。以下に、革バッグの保管で注意すべきポイントをまとめました。
1. 保管前の準備
- 汚れの除去
バッグを保管する前に、柔らかい布で表面の汚れやホコリを取り除きます。
汚れがひどい場合は革専用のクリーナーを使用し、軽く拭き取ってから完全に乾かします。 - 保湿ケア
保管前に革専用のクリームやオイルを使って保湿を行い、乾燥やひび割れを防ぎます。ただし、クリームの塗りすぎには注意してください。
2. 保管環境の選び方
- 風通しの良い場所
湿気が少なく、通気性の良い場所で保管してください。クローゼット内に防湿剤を入れると安心です。 - 直射日光を避ける
直射日光が当たる場所に保管すると、色褪せや硬化の原因になります。バッグは暗い場所で保管しましょう。 - 温度管理
高温多湿や極端に乾燥した環境は避けてください。理想的な温度は15～25℃、湿度は40～60％です。
3. 型崩れ防止
- 詰め物を入れる
バッグの形が崩れないように、新聞紙や無地の白い紙、柔らかい布などを軽く詰めて形を保ちます。
※新聞紙を使う場合、インクが移らないよう注意が必要です。 - 吊るさない
持ち手をフックやハンガーにかけると、革が伸びたり型崩れを起こす可能性があるため、水平に置いて保管してください。
4. 保護カバーの使用
- 通気性のあるカバーを使用
不織布製の収納袋やカバーを使うと、ホコリから守りつつ通気性を確保できます。
※ビニール袋は通気性が悪く、湿気がこもりやすいため避けてください。
5. 湿気対策
- 防湿剤の使用
クローゼットや収納ケースに防湿剤やシリカゲルを入れて湿気を防ぎます。ただし、防湿剤が革に直接触れないよう注意してください。 - 定期的な換気
長期間保管する場合、時々取り出して風通しの良い場所で数時間陰干しすると良いです。
6. 定期的なチェック
- 状態確認
1～2か月に一度、バッグを取り出して状態を確認してください。カビや乾燥の兆候がないかをチェックしましょう。 - 早めの対処
カビが発生した場合は、柔らかい布にアルコールを少量含ませ、革を傷めないよう優しく拭き取ります。その後、革専用のクリームでケアを行います。
7. 香りのケア
- バッグの中に乾燥剤や消臭剤を入れる
長期保管中の匂い移りを防ぐため、バッグ内に消臭剤や乾燥剤を入れると効果的です。
NG行為
- ビニール袋での保管
通気性が悪いため、カビや革の変色の原因になります。 - 濡れたまま保管
水分が残っているとカビが発生します。濡れた場合は必ず乾燥させてから保管してください。 - 過剰な詰め物
詰め物を多く入れすぎると革が変形する恐れがあります。
結論
革バッグを長く愛用するためには、保管前の準備と適切な環境管理が重要です。通気性の良い場所で型崩れを防ぎつつ、定期的なチェックを行うことで、美しい状態を維持することができます。
